出荷業務の効率化|現場の課題と7つの改善方法・自動梱包の実測データ

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出荷業務の全体像と効率化のポイント

出荷業務の全体像と効率化のポイントを工程ごとに整理した解説図

出荷業務は工程が長く、どこに手を入れれば効果が大きいかを把握することが、効率化の出発点になります。

受注から発送までの流れ

一般的な出荷業務は、次の順序で進みます。

  1. 受注情報を確認し、出荷指示データやピッキングリストを作成する
  2. 指示に従って倉庫内から商品を取り出す(ピッキング)
  3. 品番や数量、サイズを照合する(検品)
  4. 商品を箱や封筒へ詰め、緩衝材で保護して封かんする(梱包)
  5. 送り状やラベルを貼り付ける
  6. 配送業者へ引き渡し、出荷実績を記録する

これらの工程は在庫管理や受注管理と連動しており、一つの遅れが後工程へ波及しやすい点に特徴があります。

「出荷作業」と「出荷管理」の違い

出荷作業はピッキングから発送までの実作業を指すことが多く、出荷管理は指示の確認や進捗、記録までを含めた管理側の業務を指します。

両者は切り離せない関係にあり、管理が曖昧だと現場の作業も乱れてしまいます。 本記事では、この両方を含めた現場全体の取り組みを扱います。

出荷業務の効率化が求められる背景

効率化が経営課題として重視されるのは、現場を取り巻く環境が大きく変化しているためです。

  • EC需要の拡大により、注文件数と商品の種類がともに増え、繁忙期の出荷波動も大きくなっています
  • 採用難と人件費の上昇が進み、人を増やして対応する方法が続けにくくなりました
  • メール便や宅配便、置き配など配送形態が多様化し、商品ごとの判断と切り替えが煩雑になっています

効率化とは単なるコスト削減ではなく、増える出荷量と多様な要求に、人員を増やさずに応える体制づくりだと言えます。

出荷業務で生産性を下げる5つの課題

出荷業務の生産性を下げる5つの課題を可視化して整理した解説イメージ

効率化に着手する前に、自社のどこにムダやミスが潜んでいるかを見極めることが第一歩です。 現場で繰り返し見られる課題を整理しました。

課題 現場で起きること
作業の属人化 特定の担当者に依存し、欠員や繁忙期に処理が滞る
目視中心の検品・ピッキング 伝票の見間違いや取り違えによる誤出荷が起きる
動線・レイアウトのムダ 探す・歩く・戻るが増え、1出荷あたりの時間が延びる
在庫ズレ システムと現物の差が、欠品や過剰在庫、出荷遅延を招く
梱包工程のボトルネック化 梱包が手作業のままだと処理能力の上限になり、品質もばらつく

特に見落とされやすいのが、最後の梱包工程です。 ピッキングや検品をシステム化しても、梱包や封かん、ラベル貼りが手作業のままでは、その部分が出荷能力の上限になってしまいます。 前工程にばかり目が向きがちですが、梱包こそ効果の出やすい改善ポイントだと言えます。

出荷業務を効率化する7つの方法

課題を踏まえ、効果の出やすい施策を7つに整理しました。 自社のボトルネックがどこにあるかで、優先順位を判断してください。

方法 主な効果 着手のしやすさ
在庫管理の精度向上 探す手間と欠品を同時に削減 高い
レイアウト・動線の最適化 ピッキング時間を短縮 高い
ピッキング方式の使い分け 出荷量に応じて作業を効率化 中程度
WMS・ハンディ・バーコード導入 人的ミスを大幅に削減 中程度
マテハン機器・搬送の自動化 搬送負担を減らし処理能力を底上げ 中〜要投資
梱包工程の自動化(自動梱包ライン) ボトルネックを解消し省人化と品質均質化 要投資・効果大
物流アウトソーシング(3PL) 固定費を変動費化し波動に対応 委託先の見極めが必要

前半の在庫管理やレイアウトの見直しは、投資をかけずに着手できる改善です。 一方で、出荷量が多い現場ほど効果が大きく、定量的に成果が見えやすいのが梱包工程の自動化になります。

梱包工程を自動梱包ラインで自動化する

前工程を整えても、梱包が手作業のままでは出荷能力の上限は変わりません。 商品の封入から封かん、ラベル貼り付けまでを一連で自動化する自動梱包ラインを取り入れると、ボトルネックを解消しながら省人化と品質の均質化を同時に進められます。

当社は自動梱包ラインを開発・製造する立場にあり、扱う商品のサイズや配送種別に合わせた設備を用意しています。 たとえば厚みのないメール便商品には、省スペースで高速に処理できるラインが適しています。

PAS-Line 外観

PAS-Line(パスライン)

全長 3.5 mの省スペース設計で、1 時間 1,000 件の高速出荷を実現。メール便の梱包コストを最小化したい現場に最適です。

PAS-Lineの詳細を見る >

手作業と自動梱包ラインの処理能力を比較する

ここからは、自動梱包ラインを開発する立場で実際に取得したデータを紹介します。 梱包の自動化がなぜ効果的なのか、実数値で確認してください。

1時間あたりの処理数の違い

人手不足を想定し、梱包に習熟していない一般スタッフが、手作業の場合と自動梱包ラインを扱う場合とで処理スピードを比べました。 対象は、メール便でよく使われる薄型の商品です。

梱包方法 1個あたりの時間 1時間あたりの換算
手作業(ヤッコ型の箱) 約50秒 約72個
手作業(緩衝材入り封筒) 約30秒 約120個
自動梱包ライン 1分で19個 最大約1,000個

手作業と比べて、処理能力はおよそ8倍以上に達しました。 多くの導入現場を見てきた立場から言えるのは、前工程の改善だけでは出荷能力が頭打ちになりやすく、梱包の自動化がその壁を越える鍵になるという点です。

人件費と出荷件数に表れた導入効果

実際に自動梱包ラインを導入した物流倉庫では、これまで6〜7名の手作業で行っていた梱包業務を、3名で運用できるようになりました。 同じ時間あたりの人件費はおよそ半分に下がり、出荷件数は概算で約4倍へ伸びています。

導入の決め手は、安価に始められたことと、設置から数か月という短い期間で稼働できたことでした。 省スペースで設置できた点も、限られた倉庫面積のなかで大きな利点になっています。

機械による梱包は仕上がりが安定し、品質のばらつきや梱包ミスも抑えられます。 省人化と品質向上を同時に実現できる点が、梱包自動化の大きな価値だと言えます。

導入効果をまとめた事例集も用意しています。 自社に近い条件でどの程度の効果が出たのかを知りたい方は、あわせて参考にしてください。

 

導入事例集

自動化に向く出荷の見極めと設備の選び方

自動梱包ラインは万能ではなく、自社の出荷特性に合うかどうかを見極める必要があります。

商品サイズと配送種別で向き不向きを判断する

メール便の封筒に収まる薄型商品か、箱に入れる商品か、宅配便サイズの大きめの荷物かによって、適したラインは変わります。 たとえばメール便の箱を扱う現場には、箱の組み立てから封かんまでを担うラインが適しています。

MELT-Line 外観

MELT-Line(メルトライン)

メール便最大サイズ対応。専用の糊付け(テープレス)により、美しい梱包と高い開封性を両立。ブランド価値を高める梱包ラインです。

MELT-Lineの詳細を見る >

宅配便サイズの箱をフィルムで固定し、緩衝材を減らしたい現場には、シュリンクを用いるラインが向いています。

BOS-Line 外観

BOS-Line(ボスライン)

フィルム固定で緩衝材を完全撤廃。宅配便サイズの梱包を自動化し、資材コスト削減と配送中の破損防止を同時に実現します。

BOS-Lineの詳細を見る >

出荷件数が多く繁忙期の波動が大きい現場ほど効果は大きくなり、出荷量が少ない場合は、まず動線や在庫管理の見直しから着手するほうが現実的でしょう。 すべてを一度に自動化する必要はなく、定番商品は自動化し、イレギュラーな商品は手作業で対応する併用も有効です。

導入時に確認したいチェックポイント

設備を比べる際は、次の項目を確認すると判断しやすくなります。

  • 設置スペースは自社の倉庫面積に収まるか
    > 導入期間とコストは無理のない範囲か > スタッフが短期間で操作を覚えられるか > トラブル時のメンテナンス体制が整っているか > 既存のWMSや送り状発行システムと連携できるか

日々の運用が複雑だと自動化は定着しません。 操作のシンプルさと、稼働後のサポート体制まで含めて検討することが大切です。

混同しやすい設備の違いを整理する

検討時には似た名称の設備が多く、見積もり段階で想定と違う設備が候補に挙がることもあります。 役割を整理しておくと、社内の情報共有がスムーズになります。

設備 主な役割 結束(バンド)工程
梱包機・結束機 PP・PETバンドで荷物を束ねて固定する単体機 担う
自動梱包ライン 商品の封入・封かん・ラベル貼付を自動化 含まない
包装機 商品を袋やフィルム、箱へ封入して包む 別工程
半自動・手動梱包機 結束作業の一部または全部を手作業で行う 担う

本記事で扱う梱包の自動化は、おもに自動梱包ラインを指します。 結束を担う梱包機や結束機とは役割が異なる点に注意してください。

出荷業務の効率化を定着させる進め方

出荷業務の効率化を現場に定着させる進め方を示したフロー図

施策を単発で終わらせず、継続的に成果へつなげるための手順を整理します。

  1. 工程ごとの作業時間と出荷量、ミスの発生率を計測する
  2. 最も時間がかかる、またはミスの多いボトルネック工程を特定する
  3. 効く施策を選び、目的をスタッフへ共有したうえで実行する
  4. 作業時間や品質の変化を数値で検証する
  5. 成果が出た手順を手順書化し、定期的な振り返りで改善を続ける

多くの現場では、計測の段階で梱包工程が見落とされがちなボトルネックとして浮かび上がってきます。 操作がシンプルな設備を選べば教育の負担も軽くなり、属人化の解消にもつながります。

よくある質問

Q. 小規模なECでも効率化できますか。 可能です。在庫管理や動線の見直しは設備投資なしで始められます。 梱包の自動化も省スペースで一台から導入できる設備があり、少量からの効率化に対応できます。

Q. どこから着手すべきですか。 工程ごとの作業時間を計測し、ボトルネック工程から着手するのが原則です。 梱包工程は見落とされやすい一方で、自動化の効果が見えやすい領域でもあります。

Q. 効果の目安はどのくらいですか。 手作業と比べて処理能力が8倍以上になった検証結果や、人件費がおよそ半分、出荷件数が約4倍へ伸びた導入例があります。 実際の効果は出荷量や商品特性によって変わるため、自社の商品での確認をおすすめします。

Q. 導入までどのくらいかかりますか。 規模によりますが、無理なく始められる設備では、数か月程度で稼働を開始できた例があります。

まとめ

出荷業務の効率化は、現状を可視化してボトルネックを特定し、効く施策を選び、効果を測って標準化するという流れで進めるのが王道です。

なかでも梱包工程の自動化は、手作業のままでは見えにくいボトルネックを解消し、人件費と出荷件数の両面で効果が表れやすい施策になります。 実測データや導入例が示すとおり、限られた人員で出荷量を伸ばす現実的な選択肢になり得ます。

自社にどの効率化が合うのかを具体的に知りたい場合は、無料相談や資料のダウンロード、実機の見学を活用してください。 商品や出荷量に合わせた最適なプランを確認できます。



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