梱包作業の効率化|人件費1/2を実現した9つの改善アイデアと進め方

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更新日 2026-04-28

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※記事内の画像は一部生成AIを使用し作成しています

目次

はじめに|梱包作業の効率化が物流現場の経営課題になっている理由

梱包作業の効率化が物流現場の経営課題になっている背景を示す画像

EC需要の拡大と人手不足が同時に進むなかで、出荷現場の梱包担当者にかかる負担は年々重くなっています。残業代の増加、ミスによるクレーム対応、採用しても定着しないという悪循環に頭を抱える物流責任者の声を、現場改善の現場で多く耳にします。

梱包は、商品を顧客のもとに安全に届けるための最終工程です。ここで処理が滞れば出荷全体が遅れ、顧客満足度の低下にも直結します。一方で、適切に効率化できれば人件費・配送品質・顧客体験のすべてを同時に改善できる、レバレッジの高い領域でもあります。

本記事では、通販物流向け自動梱包ラインの開発と導入に長年携わってきた知見をもとに、梱包作業の効率化に役立つ9つの具体的アイデアを整理しました。実際の現場で人件費を半減させ、作業効率を4倍に引き上げた検証データも紹介しています。

「どこから手をつければよいかわからない」と迷っている方に向けて、出荷量と投資余力に応じた打ち手を整理した独自のマトリクスもご用意しました。自社の状況に重ねながら読み進めてみてください。

梱包作業の効率化が必要とされる3つの背景

なぜ今、これほど多くの物流現場で梱包作業の効率化が叫ばれているのでしょうか。背景を整理することで、自社の課題と業界全体の流れが重なって見えてきます。

物流業界の人手不足と労働環境の変化

物流業界の人手不足は、もはや一時的な現象ではなく構造的な課題に変わってきました。出生数の減少による労働人口の縮小に加えて、トラックドライバーの時間外労働規制によって輸配送の現場が逼迫し、その影響は倉庫内作業にも及んでいます。

倉庫作業員の確保も年々難しさを増しており、限られた人員で増え続ける出荷量を捌く仕組みづくりが急務といえるでしょう。梱包は手作業比率が高い工程であるため、人員依存度を下げる取り組みの効果が最も出やすい領域でもあります。

EC市場拡大による出荷量の増加と多品種化

EC市場の継続的な成長によって、1日あたりの出荷件数は右肩上がりで増えています。同時に、メール便サイズの小物から60〜140サイズの段ボール箱まで、扱う配送形態も多様化してきました。

「多品種・小ロット・短納期」への対応が現場に求められるなか、従来の手作業中心のオペレーションでは限界が見え始めています。出荷件数が増えるほど、1件あたりわずかな工数のロスが累積し、大きな差を生み出す構造です。

物流コスト上昇による利益圧迫

人件費・配送費・梱包資材費はいずれも上昇傾向にあり、出荷1件あたりの物流コストは年々重くなっています。梱包工程は「1件あたり数十秒〜数分」の積み重ねであるため、ここを効率化できれば利益率の改善インパクトは極めて大きくなります。

逆に放置すると、利益率の低下が経営を直接圧迫しかねません。梱包効率化はもはや現場改善の話にとどまらず、経営課題そのものへと位置づけが変わってきています。

梱包作業が非効率になる5つの典型的な原因

効率化を進める前に、まず「なぜ非効率になっているのか」を特定する必要があります。多くの現場で共通して見られる課題は、次の5つに整理できるでしょう。

動線・レイアウトが最適化されていない

梱包資材の置き場が遠い、作業台の高さが作業者に合っていない、ピッキングから梱包・出荷までの動線が交錯している、といったレイアウトの問題は、1件あたりの作業時間を数秒〜数十秒単位で押し上げます。1日数百〜数千件を出荷する現場では、この積み重ねが膨大なロスとなって表れがちです。

作業手順が標準化されていない

ベテランと新人で梱包の品質・スピードに大きな差が出ている現場は、手順が標準化できていないサインといえます。属人的なオペレーションは教育コストが高くつくだけでなく、ミスの再発防止も難しくなりがちです。

誰が担当しても一定の品質を保てる仕組みづくりこそ、効率化の出発点になります。

梱包資材の選定に迷いが生じている

商品サイズに対して箱が大きすぎて緩衝材を多用してしまう、適切な資材が見つからずに探し回る、ガムテープを何度も貼り直す、といった「迷い」「やり直し」は、1件1件は小さくても累積すると大きな工数ロスに変わります。資材の標準化と選定ルールの明確化は、想像以上に効率化に効く施策です。

ピッキング・検品など前後工程との連携不足

梱包工程だけを見ても効率化には限界があります。ピッキング順序がバラバラで梱包担当が待たされる、検品とのダブルチェックが二重作業になっているなど、前後工程との連携不足が梱包現場のボトルネックを生んでいるケースも少なくありません。

物流フロー全体を俯瞰した視点が欠かせない理由がここにあります。

ヒューマンエラーによる手戻りの発生

商品の入れ間違い、同梱物の入れ忘れ、ラベル貼り間違いといったミスは、開封・再梱包・再出荷という大きな手戻りを生みます。さらに通常業務を止めて対応しなければならず、現場全体の効率を一気に落とす原因にもなりかねません。

「ミスが起きにくい仕組み」を作らない限り、教育やチェック工程を増やすだけでは根本的な解決には至らないというのが、現場改善の鉄則といえるでしょう。

効率化前に把握すべき梱包作業の基本フローと工数の内訳

改善策を検討する前に、自社の梱包作業がどのような流れで行われているかを可視化することが重要です。工程ごとに工数を測定すれば、ボトルネックがどこにあるかが明確に見えてきます。

梱包作業の標準的な6ステップ

一般的な梱包作業は、以下の6つのステップで構成されています。

  1. ピッキングされた商品の受け取りと検品
  2. 商品サイズ・形状に合った外装(段ボール・封筒・袋)の選定
  3. 緩衝材・同梱物の準備
  4. 商品の封入と緩衝材の充填
  5. 封かん(テープ貼り・封緘)とラベル貼付
  6. 出荷エリアへの搬送

どの工程に時間がかかっているかは現場ごとに異なるため、全工程を一律に改善しようとしても効果は薄くなります。まずは工程別の所要時間を計測することから始めるのが定石です。

工程別に見た時間がかかりやすいポイント

実際の現場で時間がかかりやすいのは、外装の選定、緩衝材の充填、封かん作業の3つです。特に外装選定はサイズの判断ミスがその後の作業全体を遅らせる起点となるため、ここを最適化できると工程全体に好影響が広がっていきます。

緩衝材の充填は、商品ごとに最適な量と入れ方が異なるため、属人化しやすい代表的な工程といえるでしょう。封かんは1件あたりの時間こそ短いものの、出荷件数の多い現場では1日トータルで数時間規模の工数を占めるケースもあります。

自社のボトルネック工程を見つける測定方法

ボトルネックの特定には、ストップウォッチを使った時間計測が最もシンプルかつ効果的です。複数の作業者・複数日にわたって工程ごとの所要時間を記録すれば、ばらつきの大きさからも問題箇所が浮かび上がってきます。

加えて、現場スタッフへのヒアリングで「面倒に感じる工程」を聞き取ると、データだけでは見えない課題も明らかになるはずです。データと現場の声を組み合わせて優先順位をつけることが、確度の高い改善につながります。

改善優先度マトリクス|出荷量×投資余力で見る最適な打ち手

「効率化の方法は多すぎてどこから着手すべきかわからない」という声に応えるため、出荷量と投資余力の2軸で打ち手を整理しました。多数の通販物流現場の改善に携わってきた経験から導き出した判断基準です。

  投資余力:小 投資余力:中〜大
1日出荷量〜500件 動線・5S・標準化など現場改善(コストほぼゼロ)/資材見直し 半自動梱包機・ワンタッチ段ボール導入/小規模向け効率化サービス
1日出荷量500〜3,000件 標準化マニュアル+作業分業化/補助システム導入 自動梱包ラインの部分導入
1日出荷量3,000件以上 部分自動化のスモールスタート 自動梱包ライン全工程導入(製函〜封かん〜ラベリング連携)

1日出荷量500件以下の現場が取るべきアプローチ

まずは現場改善でできることをやり切るのが最優先です。動線見直し・5S・標準化マニュアル整備は、ほぼゼロコストで取り組めるうえ、効果も比較的早く現れます。

そのうえで、ワンタッチ段ボールやテープ付き資材といった「迷いを減らす資材」を導入すれば、さらなる工数削減につながるでしょう。

1日出荷量500〜3,000件の現場が取るべきアプローチ

この規模になると、現場改善だけでは出荷量に追いつかなくなる時期が訪れます。作業分業化やゾーニングを進めて生産性を底上げしつつ、ハンディターミナルやWMSを活用してミス削減と作業指示の自動化を図るのが効果的です。

ボトルネック工程に対しては、自動梱包ラインの部分導入も視野に入れたい段階です。

1日出荷量3,000件以上の現場が取るべきアプローチ

出荷量が3,000件を超えると、人海戦術で対応するのはリスクが高まります。採用難・繁忙期対応・品質ばらつきといった課題が一気に噴出するためです。

この規模では、自動梱包ラインによる工程一括自動化が最も投資効率の高い選択肢となるでしょう。製函から封かん、ラベリングまでを連携させることで、生産性を飛躍的に引き上げられます。

改善着手の正しい順序|ゼロコスト改善→資材最適化→部分機械化

優先順位を間違えると、設備投資の効果が出ないまま現場が混乱する事態を招きかねません。鉄則は次の順序です。

  1. ゼロコスト改善(動線・5S・標準化)で土台を整える
  2. 資材最適化(ワンタッチ段ボール、サイズ統一)で工数を削減する
  3. ボトルネック工程に機械化を部分導入する
  4. 全体最適の段階で自動梱包ラインを検討する

この順序を守れば、現場の運用が設備に追いつかないという失敗を避けやすくなります。

梱包作業を効率化する9つのアイデア

梱包作業を効率化する9つの改善アイデアを整理した現場画像

ここからは、現場で実践できる具体的な改善アイデアを9つ紹介します。現場改善系・資材標準化系・機械化系の順に並べていますので、自社の段階に合わせて取り入れてみてください。

アイデア1|作業動線とレイアウトの見直し

最も低コストで取り組める改善が、動線とレイアウトの見直しです。チェックすべきポイントは、梱包資材が作業者の手の届く範囲にあるか、作業台の高さが適切か、ピッキングから梱包までの流れに無駄な移動がないか、の3点になります。

身長に合わせて高さを調整できる作業台を導入するだけでも、長時間作業による疲労が軽減され、作業ペースの安定化につながるでしょう。小さな改善ですが、累積効果は決して侮れません。

アイデア2|5S活動による作業環境の整備

5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)は、梱包現場の効率化にも直結します。テープなどの梱包用具が散らばっていたり、定位置に道具がなかったりすれば、探す手間が発生して効率が落ちてしまいがちです。

使用頻度の高い順に道具を配置し、ラベルで色分けするだけでも、準備時間を大幅に短縮できる事例が報告されています。日々の小さな改善を積み重ねる文化づくりが、5Sの本質といえるでしょう。

アイデア3|作業手順の標準化とマニュアル化

属人的なオペレーションを解消するためには、作業手順の標準化が欠かせません。ボトルネックの洗い出し、解決方法の検討、標準手順の文書化、現場への展開、というステップで進めるのが基本となります。

マニュアルは文章ベースだけでなく、動画マニュアルを活用すると視覚的にわかりやすく現場に浸透させやすくなります。新人教育の時間短縮にも大きな効果を発揮するでしょう。

アイデア4|作業の分業化とゾーニング

1人の作業者がピッキング・梱包・検品・出荷手配まで担当する体制では、業務負担が大きくミスも起こりやすくなりがちです。工程ごとに担当者を分けて専任化すれば、各作業者は特定の作業に集中でき、効率と品質の両方が向上します。

エリアもピッキング・梱包・検品・発送ごとにゾーニングすれば、人の動線が整理されて衝突事故も防ぎやすくなるでしょう。分業化とゾーニングはセットで取り組むのが効果的です。

アイデア5|梱包資材の最適化(ワンタッチ段ボール・サイズ統一など)

梱包資材を見直すだけで、作業時間を大きく短縮できます。ワンタッチで組み立てられる段ボールや、あらかじめテープが付いた資材を活用すれば、ガムテープの切断・貼付の手間が省けるはずです。

商品サイズに合わせた外装の標準ラインナップを整備すれば、選定の迷いも減らせます。資材コストの削減と作業効率化を同時に実現できる、費用対効果の高い改善策といえるでしょう。

アイデア6|テープの貼り方や緩衝材の入れ方の見直し

テープの貼り方には、I貼り・H貼り・十字貼り・キ貼りといった種類があり、商品の重量や用途によって最適な貼り方が異なります。軽量物はI貼りで十分なケースが多い一方、重量物には十字貼りで補強する、といった使い分けを徹底するだけで再貼付の手間が減ります。

緩衝材についても、商品の両側に挟む方式から、緩衝材→商品→緩衝材の順に外装に入れる方式へ変更することで、作業性が大きく改善するケースが報告されています。

アイデア7|半自動梱包機・結束機など単体機の導入

部分的な自動化として、半自動梱包機や結束機といった単体機の導入も有効な選択肢です。半自動梱包機は商品をセットしてスイッチを押すだけでバンド掛けができるタイプが多く、結束機はPPバンドやPETバンドで荷物を効率的に固定できます。

導入コストを抑えながらボトルネック工程をピンポイントで自動化できるため、スモールスタートにも適した選択肢といえるでしょう。

アイデア8|ハンディターミナル・WMS連携によるミス防止

ヒューマンエラーを防ぐ仕組みとして、ハンディターミナルとWMS(倉庫管理システム)の連携が有効です。バーコードスキャンによる商品照合、最短ルートでのピッキング指示、リアルタイムでの在庫更新といった機能で、ミスと無駄な移動を同時に削減できます。

紙の指示書から脱却するだけでも、誤出荷率を大幅に下げた事例が多数報告されています。

アイデア9|自動梱包ラインによる工程一括自動化

出荷件数が多い現場では、自動梱包ラインの導入が最も大きな効果を発揮します。封入・封かん・ラベリングといった複数工程を連動させて自動化することで、人手作業では到達できないスピードと品質を実現できるためです。

特に通販物流のように、同一サイズ・同一形状の出荷を大量に処理する現場との相性が良好です。配送形態(メール便封筒・メール便箱・宅配便箱)に応じてシステムを選定できる点も、現場フィットを高める要素になっています。

代表的な自動梱包ラインの例を以下に紹介します。

PAS-Line 外観

PAS-Line(パスライン)

全長 3.5 mの省スペース設計で、1 時間 1,000 件の高速出荷を実現。メール便の梱包コストを最小化したい現場に最適です。

PAS-Lineの詳細を見る >
MELT-Line 外観

MELT-Line(メルトライン)

メール便最大サイズ対応。専用の糊付け(テープレス)により、美しい梱包と高い開封性を両立。ブランド価値を高める梱包ラインです。

MELT-Lineの詳細を見る >
BOS-Line 外観

BOS-Line(ボスライン)

フィルム固定で緩衝材を完全撤廃。宅配便サイズの梱包を自動化し、資材コスト削減と配送中の破損防止を同時に実現します。

BOS-Lineの詳細を見る >

自動梱包ライン導入で実現した改善効果【一次情報・実測データ】

ここからは、自動梱包ラインを導入した現場で得られた実測データを紹介します。机上の計算ではなく、実際の通販物流現場で検証された数値となります。

手作業との比較検証|人件費1/2・作業効率4倍を達成した事例

ある通販物流の倉庫で、手作業による梱包と自動梱包ラインを同条件下で比較検証した結果、人件費は約半分、作業効率は4倍にまで到達しました。さらに別の検証では、能力面でも手作業と比較して3倍以上のパフォーマンスが確認されています。

この差が生まれる理由は、機械が休まず一定速度で稼働し続けられること、人による作業ばらつきが排除されること、緩衝材充填や封かんといった工数のかかる工程が自動化されることにあります。

越境ECで梱包品質と効率を両立した事例

越境EC領域では、配送距離が長く輸送中の破損リスクも高くなるため、梱包品質の安定が顧客満足度に直結します。ある事業者では、自動梱包ラインの導入により梱包品質のばらつきを解消しつつ、効率化との両立を実現しました。

人手不足が深刻化するなかで、品質を犠牲にせずに出荷量を増やせる体制を構築できた点が、現場運営の大きな強みになっています。

化粧品ECにおけるカスタマイズ設計事例

化粧品ECのように、商品形状やパッケージにこだわりがある業種では、汎用的な梱包機では対応しきれないケースもあります。そうした場合は、商品特性に合わせたカスタマイズ設計が可能な自動梱包ラインの活用が有効です。

ユーザーファーストの梱包形態を維持したまま、自動化によるコスト削減と効率化を両立した事例が積み上がってきています。

実際の改善効果や導入プロセスをさらに詳しく知りたい方は、以下から事例集をダウンロードいただけます。

 

導入事例集

配送形態別|効率化に適した梱包方法と設備の選び方

梱包効率化の最適解は、扱う配送形態によって大きく異なります。ここでは代表的な3つの配送形態別に、効率化のアプローチを整理しておきます。

メール便サイズ(封筒型)の効率化アプローチ

CD・DVD、書籍、アクセサリー、コンタクトレンズなど、薄型・軽量の商品が中心となるメール便封筒型は、出荷量が多くなりやすい配送形態です。専用の自動梱包システムによって封入から封かん、ラベル貼付までを自動化すれば、1時間あたり1,000件規模の高速出荷も可能になります。

省スペースで導入できるシステムも増えており、倉庫スペースに制約のある現場でも採用しやすくなってきました。

メール便サイズ(小型箱型)の効率化アプローチ

メール便でも、化粧品サンプルや健康食品、雑貨など、ある程度の厚みや形状がある商品の場合は、箱型での梱包が選ばれます。箱型のメール便を自動梱包する際にテープではなく糊付けで封かんするタイプを採用すると、開封性と見栄えの両立が可能です。

ブランド体験を重視するEC事業者にとって、梱包の質は重要な顧客接点となるため、ここに投資する価値は大きいといえるでしょう。

60〜140サイズの段ボール箱の効率化アプローチ

宅配便サイズの段ボール箱では、商品の保護性能と梱包効率の両立がテーマとなります。シュリンクフィルムで商品を箱内に固定する方式の自動梱包システムを採用すれば、緩衝材を使わずに配送中の破損を防ぎつつ、資材コストも削減できます。

電子部品やICチップ、書籍、健康食品など、幅広いカテゴリーで採用が広がっている方式です。

効率化施策を導入する前に確認すべき5つのチェックポイント

設備や仕組みを導入する前には、以下の5点を必ず確認しておきましょう。ここを見落とすと、導入後に「思った効果が出ない」「現場で使われない」といった事態に陥りかねません。

設置スペースは確保できるか

機械を導入する場合、設置スペースの確保が最初の関門になります。省スペース設計のシステムも多く登場していますが、機械本体だけでなく、前後のオペレーションエリアや資材置き場まで含めて検討する必要があります。

取扱商品の形状・サイズに対応できるか

自社の取扱商品が機械の対応範囲内に収まるかは、必ず事前に確認すべきポイントです。特殊な形状や極端なサイズの商品が含まれる場合は、カスタマイズ設計が可能なメーカーに相談するのが安全といえるでしょう。

既存システム(WMS・受注管理)と連携可能か

倉庫管理システムや受注管理システムとの連携可否は、運用効率を大きく左右します。バーコードによる商品照合、ラベル発行の自動化、在庫データの即時更新といった機能が連動することで、機械の効果を最大化できるためです。

投資回収期間(ROI)は妥当か

導入コストと、人件費削減・作業時間短縮・ミス削減によるコストインパクトを比較し、投資回収期間を試算します。一般的に2〜3年で回収できる範囲であれば、投資判断としては十分検討に値する水準といえるでしょう。

保守・メンテナンス体制は整っているか

機械はトラブルがあった際に出荷が止まるリスクを伴います。導入前に、保守体制・対応スピード・部品供給の継続性を確認しておくことが、長期運用の安定性を左右するでしょう。

梱包効率化を進める際の進め方と社内合意形成のコツ

梱包効率化を進める進め方と社内合意形成のコツを示す会議シーン

最後に、梱包効率化を実際に進めていくための進め方と、現場・経営層を巻き込むためのコツを紹介します。施策内容そのものよりも、進め方こそが成否を分けることが多いのが現実です。

現状把握からKPI設定までの5ステップ

効率化プロジェクトは、以下の5ステップで進めるのが王道です。

  1. 現状把握(工程別の所要時間、ミス発生率、人員配置を可視化する)
  2. 課題抽出(データと現場の声からボトルネックを特定する)
  3. 目標設定(KPIを定量で設定する。例として作業時間20%削減、誤出荷率0.1%以下)
  4. 施策立案(優先度マトリクスをもとに打ち手を決定する)
  5. 実行と検証(小さく始めて効果を測定し、横展開する)

現場スタッフの協力を得るためのコミュニケーション

現場スタッフの協力なしに、効率化は前に進みません。施策が「現場を楽にするためのもの」であることを丁寧に伝え、ヒアリングを通じて現場の声を反映する姿勢が重要となります。

トップダウンで押し付けると形骸化しやすいため、改善提案を歓迎する文化づくりにも気を配りたいところです。

スモールスタートで成功体験を積む方法

いきなり大規模投資をするのではなく、まずは1工程・1ラインから始めて成功体験を積むのが成功の近道です。小さな成功事例を社内に共有することで、経営層・現場の双方から次のステップへの推進力を得られます。

具体的な進め方や自社に合った施策の検討にあたって専門家の意見を聞きたい場合は、以下からお問い合わせいただけます。



よくある質問(FAQ)

Q1. 小規模事業者でも梱包の効率化は可能ですか?

小規模事業者でも十分に効率化は可能です。動線の見直し・5S・標準化マニュアル整備といったゼロコスト改善から始め、ワンタッチ段ボールなどの資材改善を組み合わせるだけでも、目に見える効果が出るでしょう。出荷量が増えてきた段階で、半自動梱包機や小規模向けの効率化サービスを検討するとよいでしょう。

Q2. 自動梱包ラインの導入にはどれくらいの期間が必要ですか?

導入規模やカスタマイズ内容によって異なるものの、一般的には数ヶ月から半年程度が目安となります。仕様検討・設計・製造・現場据付・試運転といったステップを経るためです。導入前後の運用設計まで含めると、プロジェクト全体としてはもう少し長期的な視点が必要となります。

Q3. 効率化の効果はどのくらいで現れますか?

現場改善系の施策(動線見直し、5S、標準化)は、早ければ数週間で効果が見え始めます。資材変更も導入直後から作業時間に反映されるでしょう。自動梱包ラインのような大型設備は、稼働開始後1〜2ヶ月で運用が安定し、定量効果が明確になるケースが多くなっています。

Q4. 梱包作業の外注(発送代行)と自動化、どちらを選ぶべきですか?

判断軸は、出荷量の安定性・コスト構造・自社で物流ノウハウを保持したいかの3点になります。出荷量が変動的でコア事業ではない場合は外注、出荷量が安定的でコスト最適化を追求したい場合や物流をコア競争力にしたい場合は自動化が向いているといえるでしょう。両方を組み合わせる選択肢もあるため、自社の戦略に合わせて検討してみてください。

まとめ|梱包作業の効率化は「現場改善+仕組み化+設備投資」の3層で進める

梱包作業の効率化は、単一の打ち手で解決するものではありません。現場改善(動線・5S・標準化)で土台を整え、仕組み化(資材最適化・分業・システム連携)で生産性を底上げし、設備投資(半自動梱包機・自動梱包ライン)でブレイクスルーを起こす、という3層構造で進めるのが王道となります。

最も重要なのは、自社の出荷量・投資余力・課題に応じて、正しい順序で打ち手を選ぶことです。本記事で紹介した優先度マトリクスやチェックポイントを活用しながら、自社にとっての最短ルートを見つけてみてください。

人件費を半分にし、作業効率を4倍にした実例は、決して特別な現場の話ではありません。正しい順序で施策を積み重ねれば、多くの現場で再現可能な成果といえます。まずは1つのアイデアから着手し、効率化の好循環を生み出していきましょう。

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