ストレッチ包装機とは?種類・選び方・導入メリットを徹底解説

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更新日 2026-04-30

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※記事内の画像は一部生成AIを使用し作成しています

ストレッチ包装機の導入を検討する物流現場・製造現場の担当者向けに、種類ごとの違い、選び方の基準、導入メリットと注意点までを整理しました。読み終える頃には、自社に合う機種の見極め方が分かります。

目次

ストレッチ包装機とは|パレット荷物をフィルムで固定する機械

パレット荷物をフィルムで固定するストレッチ包装機の解説アイキャッチ画像

まず最初に、ストレッチ包装機がどのような設備で、どのような場面で活躍するのかを整理します。手作業のラップ巻きとの違いも押さえておくと、導入後の効果がイメージしやすくなります。

ストレッチ包装機の役割と仕組み

ストレッチ包装機とは、パレット上に積載された荷物に対して、伸縮性のあるフィルムを巻きつけて固定する包装機です。フィルムを引き伸ばしながら巻きつけることで、フィルム自身が収縮しようとする力が働き、複数の荷物を一体化させた状態で輸送・保管できるようになります。

主な目的は以下の通りです。

  • 輸送中の荷崩れ・転倒の防止
  • 荷抜け(盗難)の抑止
  • ホコリや雨水による商品劣化の防止
  • 出荷品質の均一化

使用される「ストレッチフィルム」の特性

ストレッチ包装機で使うのは、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を主原料としたフィルムです。伸縮性に加えて自己粘着性を持ち、巻き重ねるだけでフィルム同士が密着するため、テープや結束バンドのような固定資材を別途使う必要がありません。

なお、フィルム自体に微細な通気性があるため結露による商品劣化リスクが比較的低く、家庭用の食品ラップとは原料も用途も異なる点に留意してください。

手作業の「ラップ巻き」と機械化の違い

現場では今もストレッチフィルムを手で持ち、パレットの周囲を歩き回りながら巻きつける作業が広く行われています。機械化することで、作業者の身体的負荷と品質のばらつきを同時に解消できます。

比較項目 手巻き作業 ストレッチ包装機
作業時間 1パレット2〜5分 1パレット40秒〜1分半
品質の安定性 作業者によりばらつきが大きい 数値設定で均一化
作業者の負担 腰・膝・夏場の熱中症リスク セットのみで負荷が小さい
フィルム使用量 延伸が不安定で多めになる プレストレッチ機なら最大1/2

ストレッチ包装機と他の梱包機・包装機との違い

現場では「梱包機」「包装機」「結束機」など似た名称が混在しており、検討段階で混同してしまうケースが少なくありません。ここで違いを明確にしておきます。

包装機・梱包機・結束機・ストレッチ包装機の関係

機械の種類 主な役割 代表的な使用資材
包装機 商品を袋・フィルム・箱で包む フィルム、袋、箱
梱包機 荷物を固定・結束する PPバンド、PETバンド
結束機 バンドで束ねる(梱包機の中核) PPバンド、PETバンド
ストレッチ包装機 フィルムでパレット荷物を一体化 ストレッチフィルム

シュリンク包装機との違い

シュリンク包装機は熱収縮フィルムを加熱して密着させる方式で、ストレッチ包装機はフィルム自体の伸縮力を利用します。ストレッチ包装機は加熱工程が不要なため、構造がシンプルで消費電力も比較的少なく、熱に弱い商品にも適用しやすいという違いがあります。

パレタイザーとの役割分担

パレタイザーは商品をパレット上に積み付ける前工程の設備で、ストレッチ包装機は積み付け後に固定処理を行う後工程の機械です。全自動ラインを構築する場合は、パレタイザー、ストレッチ包装機、コンベアを連動させる構成が一般的です。

ストレッチ包装機の主な種類と特徴

ストレッチ包装機は自動化レベルや構造によって複数のタイプに分かれます。それぞれに得意な現場があるため、自社の処理量や作業環境に合わせた選定が重要です。

自動化レベル別の4タイプ

タイプ 特徴 適した処理量 価格帯の目安
手動 ターンテーブルのみ電動、フィルムは手持ち 1日数パレット 数十万円台
半自動 ヘッドが自動上下、セット・カットは人 1日数〜数十パレット 100〜300万円
自走式 本体が荷物の周囲を走行、設置場所を選ばない 大型・特殊形状の荷物 150〜400万円
全自動/インライン コンベア連動で搬入から搬出まで無人 1日100パレット以上 500〜1,000万円超

価格は構成・オプション・工事費により変動します。実際の見積もりは仕様確定後に複数社で比較することを推奨します。

構造で分かれるその他の方式

自動化レベルとは別に、構造による分類もあります。

  • 回転アーム式|固定された荷物の周囲をアームが回転。崩れやすい軽量物に向く
  • ロボット式|自走式の発展形で、より高度なプログラム制御に対応
  • 用途特化型|長尺品用、コイル用など特殊形状の荷物に対応した専用機

プレストレッチとパワーストレッチの違い

ストレッチ包装機を選ぶ際に押さえておきたいのが、フィルムの巻き方の違いです。大きく2方式に分かれ、フィルムの使い方と適性が異なります。

2方式の特徴と使い分け

項目 プレストレッチ パワーストレッチ
延伸率 150〜400% ほぼ延伸しない
フィルム使用量 少なくランニングコスト有利 プレに比べ多い
ホールド力 延伸により薄くなり弱め 厚みを保ち強固
適した荷物 軽量物・出荷量が多い現場 重量物・長距離輸送

両方の現場が混在する場合は、フィルムの延伸率を切り替えられる機種を選ぶのが現実的な解決策です。

ストレッチ包装機を導入する5つのメリット

ストレッチ包装機を導入する5つのメリットを示す画像

ストレッチ包装機の導入で得られる効果は、荷崩れ防止だけにとどまりません。代表的な5つのメリットを順に整理します。

  1. 荷崩れ・荷抜けの防止による輸送品質向上

一定のテンションでフィルムが巻きつけられるため、輸送中の振動や衝撃でも荷物が動きにくくなります。手作業では避けにくい、巻き始めの緩みや巻き終わりの剥がれも抑制されます。

  1. 作業者の負担軽減と労災リスクの低減

手巻きでは、作業者がパレット周囲を腰をかがめながら何周も歩く必要があります。機械化によって作業者は搬入とフィルムセットのみの担当となり、腰痛や夏場の熱中症リスクが大きく下がります。

  1. 包装品質の均一化

巻き回数、巻き重ね幅、フィルムテンションを数値で設定できるため、作業者のスキルに依存せず一定品質の包装が再現可能となります。新人とベテランの差が出にくくなることで、教育コストの削減にもつながります。

  1. フィルム使用量の削減によるコストダウン

プレストレッチ機構を持つ機種では、手巻きと比べて使用量を半減させられるケースもあります。フィルム単価は小さくても、年間で見れば無視できないコスト差となります。

  1. 物流2024年問題への対応と省人化

ドライバーや倉庫作業員の人手不足が深刻化するなかで、限られた人員で出荷量を維持するには工程の自動化が欠かせません。比較的小さな投資で省人化効果を出しやすい設備として、ストレッチ包装機は2024年問題対策の一手として注目されています。

ストレッチ包装機を選ぶ際のチェックポイント

カタログスペックだけで決めると、現場で思うように使えない事態が起こり得ます。検討段階で確認すべき項目を整理しました。

選定前に整理しておきたい7項目

  1. 1日のパレット処理数(自動化レベルを決める基準)
  2. パレットサイズと包装高さ(最も大きい荷物に合わせる)
  3. 荷物の重量と形状(不安定物・異形物への対応可否)
  4. 設置スペースと床の耐荷重
  5. 電源・エアー配管などの設備要件
  6. オペレーターのスキルとメンテナンス体制
  7. 既存ラインとの連携可否(将来の拡張性)

特に見落とされがちな2つの観点

上記のうち、3番目の「荷物の形状」と5番目の「設備要件」は、現場視察を行ってはじめて気づくケースが多い項目です。

コーナーが鋭利な荷物の場合、フィルムが局所的に薄くなって破れる恐れがあるため、上面押さえ機構や延伸率の調整が可能な機種を検討する必要があります。また、三相200V電源やエアー配管が必要な機種では、既存設備で対応できないと工事費が追加発生するため、事前確認が欠かせません。

▼ ダイワハイテックスの現場視点

梱包設備の導入検討では「カタログ性能」と「現場での実運用性能」に乖離が出ることが少なくありません。当社が日々の自動梱包機納入で得ている知見からも、稼働後の満足度を左右するのは、設置スペース・電源条件・荷物の癖といった現場固有の要件をどれだけ事前に拾い上げられるかです。実機テストや現地調査の機会は積極的に活用することをおすすめします。

導入で見落としがちな注意点

メリットだけでなく、導入後に「想定と違った」となりやすいポイントも事前に把握しておきましょう。

運用開始前に押さえておきたい4つの落とし穴

  • フィルム選定を誤ると機械性能が出ない(プレ用とパワー用は厚みが異なる)
  • 上面の防水性は別途パレットカバーで補う必要がある
  • 半自動機ではフィルム交換・段取りなど手作業が一部残る
  • ランニングコスト(電気代・フィルム代・メンテ費)の年間試算が必須

ランニングコストの内訳の考え方

本体価格に目が向きがちですが、長期的にはフィルム代と電気代、定期メンテナンス費用が積み上がります。年間ベースで以下のように試算したうえで、手作業の人件費削減効果と比較するのが現実的な判断基準となります。

コスト項目 発生頻度 試算のポイント
フィルム代 毎日 月間パレット数×1回あたりフィルム量
電気代 毎日 定格消費電力×稼働時間
消耗部品 年1〜2回 カッター刃・ローラーゴムなど
定期メンテナンス 年1回程度 点検契約費用と部品交換費

ストレッチ包装機の導入ステップと期間の目安

実際にストレッチ包装機を導入する際の流れを段階ごとに整理します。検討開始から稼働までの期間は、機種規模により異なります。

検討から稼働までの4ステップ

  1. 要件整理|処理量・パレットサイズ・荷物特性・設置条件をまとめる
  2. 見積もり依頼|複数社に同条件で打診し比較する
  3. 現地調査・テスト包装|実機で巻き姿とホールド力を確認する
  4. 据付・試運転・教育|半日〜1日で据付、その後1〜2日で運用開始

規模別の所要期間

機種規模 発注から納入まで 検討開始から稼働まで
半自動機 4〜6週間 1〜2か月
自走式 6〜10週間 2〜3か月
全自動/インライン 2〜4か月 3〜6か月

包装機は出荷工程に直結するため、トラブル時の停止が出荷遅延に直結します。保守契約の内容、駆けつけ対応の可否、消耗部品の在庫体制まで、導入前に確認しておくと安心です。

パレット梱包の自動化と「個装梱包」自動化の違い

パレット梱包と個装梱包の自動化の違いを示す比較画像

ストレッチ包装機を検討する読者のなかには、実は「パレット梱包」ではなく「個装梱包」の自動化が本当の課題だったというケースが少なくありません。両者は工程が異なるため、それぞれに適した設備を選ぶ必要があります。

2つの梱包工程の役割の違い

工程 対象 適した設備
パレット梱包 出荷ロット単位の固定(BtoB物流) ストレッチ包装機
個装梱包 商品1点(1注文)ごとの梱包・封入 自動梱包ライン

通販物流・EC物流のボトルネックは個装梱包

EC事業者や物流代行の現場では、注文ごとに商品サイズや内容が異なるため、個装梱包の自動化が難しい工程として残りやすい傾向があります。手作業に依存している限り、人員配置と作業ばらつきの問題から逃れられません。

▼ ダイワハイテックスの導入実績から見えること

通販物流の自動梱包ライン導入支援を続けるなかで、当社の現場で確認されている代表的な改善幅は、人件費が手作業比で約半分、作業効率が3〜4倍といった水準です。1時間あたり1,000件規模の高速出荷を実現した例もあり、商品やサイズに応じて最適なラインを組み合わせることで、現場ごとに大きな差が生まれます。

個装梱包の自動化を担う3つの梱包システム

ダイワハイテックスでは、メール便サイズから宅配便サイズまでをカバーする自動梱包ラインを提供しています。商品特性と配送種別に応じて、以下の3つから最適なシステムを選択可能です。

PAS-Line 外観

PAS-Line(パスライン)

全長 3.5 mの省スペース設計で、1 時間 1,000 件の高速出荷を実現。メール便の梱包コストを最小化したい現場に最適です。

PAS-Lineの詳細を見る >
MELT-Line 外観

MELT-Line(メルトライン)

メール便最大サイズ対応。専用の糊付け(テープレス)により、美しい梱包と高い開封性を両立。ブランド価値を高める梱包ラインです。

MELT-Lineの詳細を見る >
BOS-Line 外観

BOS-Line(ボスライン)

フィルム固定で緩衝材を完全撤廃。宅配便サイズの梱包を自動化し、資材コスト削減と配送中の破損防止を同時に実現します。

BOS-Lineの詳細を見る >

より具体的な導入事例や、現場ごとの梱包コスト削減効果については以下の事例集で詳しく紹介しています。

 

導入事例集

ストレッチ包装機に関するよくある質問

価格相場はどれくらいですか

手動タイプは数十万円台、半自動タイプは100〜300万円程度、全自動・インラインタイプは500万円から1,000万円超までと幅広い価格帯です。オプション設備や工事費によっても変動するため、複数社からの相見積もりを推奨します。

中古品でも問題なく使えますか

中古品でも稼働するケースはありますが、メーカーサポートが終了している機種では消耗部品の入手が難しく、長期運用に課題が残ります。試験的な導入であれば中古、本格運用であれば新品という使い分けが現実的な選択肢となります。

ストレッチフィルムは何を選べばいいですか

機械の方式(プレストレッチかパワーストレッチか)、荷物の重量、保管環境(屋内・屋外)によって最適なフィルムが変わります。機械を導入したメーカーや代理店から、推奨銘柄を確認するのが最も確実な方法です。

1台で複数のパレットサイズに対応できますか

対応する最大サイズの範囲内であれば、複数サイズのパレットを同じ機械で扱うことが可能です。ただし、ターンテーブルのサイズによっては小さすぎるパレットで安定性が落ちることもあるため、最頻サイズを基準に選定します。

屋外設置は可能ですか

標準仕様の機械は屋内設置が前提です。屋外で使用する場合は防雨カバーが必要となり、メーカーによっては屋外仕様への変更に対応しているケースもあります。設置環境はあらかじめメーカーに伝えて確認することが大切です。

まとめ|現場に合うストレッチ包装機を選んで物流効率を高める

ストレッチ包装機は、パレット梱包における荷崩れ防止と省人化を同時に実現する設備です。本記事のポイントを以下に整理します。

  • 種類は手動・半自動・自走式・全自動の4タイプが基本
  • 方式はプレストレッチかパワーストレッチかで選び分ける
  • 選定時は処理量・荷物特性・設備条件の7項目を確認する
  • 本体価格だけでなく年間ランニングコストで判断する
  • 自社の課題が「パレット梱包」か「個装梱包」かを切り分ける

通販物流やEC物流の現場で、個装梱包の効率化が課題となっている場合は、ストレッチ包装機ではなく自動梱包ラインの導入が選択肢となります。具体的な検討は、専門業者への相談から始めるのが近道です。

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